小学校から大学まで、英語を勉強する機会はありますが、英会話に苦手意識を持つ人はかなり多いのが現状です。
特に、社会人になってから英会話を習得しようとして、四苦八苦している人も珍しくありません。
私も中学校からの英語学習が尾を引いて、高校での英会話はまったくチンプンカンプンな状態になっていました。
あなたは英語が得意でしたか?
あなたも英語が苦手だったなら、子供に英語を教えたくても勉強方法がわからないのではないでしょうか?
「子どもの将来の可能性を広げたい」と小さいころから英語学習に取りくんでも、上達する方法を用いないと効果は出ません。
そこで、子供がネイティブ並みに英会話が上達する方法について紹介します。
目次
英会話は重要なスキル
有名外食チェーンや洋服販売チェーンのように、販路拡大や事業発展を目的に、海外進出をはかる日本企業も今では珍しくありません。
日本は少子高齢化が進み、人口も減少傾向にあります。
つまり、日本だけで商品やサービスを販売していては、いずれ売上が頭打ちになってしまうのです。
企業は存続するために、コンスタントに売上をあげなくてはいけないので、海外進出を図るのは自然な流れです。
また、海外進出とまでいかなくても、海外から部品・商品を仕入れている企業はたくさんあります。
取引相手とのやり取りをスムーズにするために、英語力が高く、ビジネス英会話を操れる人材は、重宝されるはずです。
また、日本で働く外国人労働者の数は増え続けています。
厚生労働省が発表した「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」によれば、日本で働く外国人労働者の数は2020年時点で約172万人にまで達しています。
これだけの数の外国人労働者がいれば、海外に移住・転勤・留学しなくても、職場や学校で外国人と接する機会も珍しくありません。
スムーズな意思疎通をするためにも、英会話はできるに越したことありません。
そして、外国人と交流する方法はどんどん増えています。
チャットツールやWeb会議ツールが普及したため、日本にいても海外の人と交流することができます。
さらに、SNSや動画配信で情報発信をする人も増えてきました。
このような取り組みをする場合、英会話ができれば、より対象を広げた情報発信やコミュニケーションが可能になります。
一言でまとめると「英会話ができないよりは、できた方が可能性が広がる」と言って間違いありません。
だからこそ、英会話を重要なスキルの1つとして、効果的に上達できる方法を実践しましょう。
子どもの英会話が上達する方法
「日本にいても、海外にいても、英会話は重要なスキルの1つ」というのは、子どもが社会人になるころには、ますます強まっていることでしょう。
英会話ができることで、より多くの人と交流できる上に、ビジネスにおいても活躍できるチャンスが広がります。
だからこそ、子どもには正しい方法で英会話を習得させることが大切です。
そこで、どのような点に気をつければ英会話が上達するのか、具体的な方法について解説します。
正しい英語の発音を身につける
そもそも、「英語学習において発音って重要なの?」と疑問に感じている人は少なくないでしょう。
結論からお伝えすると、英語学習において正しい発音を身につけることは、非常に重要です。
例えば「right(右)」と「light(光)」は全く違う単語ですが、LとRの発音の違いを理解しないと聞き分けることはできません。
自分で発音する際も、LとRの違いを理解したうえで、正しく発音しないと、相手に間違って伝わってしまいます。
さらに、英語の発音においては、音声変化のルールも理解しなくてはいけません。
このルールにのっとって発音した言葉でないと、ネイティブスピーカーに間違って伝わる可能性が高いためです。
つまり、英会話を習得するためには「正しい発音が何かを理解し、自分でもできるようになる」ことがとても重要です。
また、英語学習の早い段階で正しい発音の知識が身につくことで、知らない言葉を正確に聞き取れるようになり、音声学習で効率的に英語の勉強ができるようになります。
これほどまでに、英会話において発音の知識は重要ですが、日本人の多くが苦手としています。
その理由として挙げられるのが「日本人の生真面目さ」です。
「相手に伝わるためには、日本語なまりの英語ではいけない」というプレッシャーから、発音の練習をすることすら抵抗を覚える人もいます。
ですが、実際はどこの国でも、なまりが強い英語を話す人がいる以上、多少日本語なまりの英語であっても問題はありません。
それよりも、まずは正しい発音で話すことを目指す方が大切です。
英語のまま理解する
英会話の上達に欠かせないポイントの1つが「英語のままで理解する」ことです。
実際に人と話す場合で解説します。
「Would you like some coffee?」と聞かれて、「『コーヒーはいかがですか?』と言っているんだな」と日本語を介してから返答をしていたのでは、相手との円滑なコミュニケーションは望めません。
英会話は「英語で相手と円滑なコミュニケーションを取る」ことが目的なので、英語のままで理解することが重要です。
普段からできる方法として「映像教材を見るときに字幕を使わない」などが挙げられます。
日本人でも赤ちゃんのうちは、日本語が流暢にできるとは言えません。
それでも、日本語を身につけてきたからこそ流暢に話せるようになったのです。
その際わざわざ他の言語を介して身につけようとはしなかったはずです。
英語もこれと同じで「他の言語を介さず、英語は英語のままで理解する」ことを徹底しましょう。
英語で話す機会をたくさん作る
「継続は力なり」という言葉がありますが、英会話にも当てはまります。
単語や文法の知識を積み上げるだけでは不十分で、最後は「どれくらい英語で話す機会があったか」が、英会話の実力を左右します。
スポーツや音楽の習い事も同様です。
サッカーだったら出た試合の数や基礎練習量、ピアノなら練習した時間が左右するように、英会話も「何時間話したか」がものを言います。
では、どうすれば英語で話す機会を増やせるのでしょうか?
一番良いのは、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど英語圏の学校に通い、現地で暮らすことです。
英語ができないと日常生活もままならない状況になるので、英語で話す機会は格段に増えます。
ですが、これは親が海外赴任をするなど、限られた状況でなければ実現できません。
日本にいたまま手軽に実現できる方法としては、英会話教室に通ったり、スピーキング練習用のアプリを使ったりすることです。
いずれにしても「聞く」「話す」を繰り返した回数が、英会話の実力とある程度比例すると言えます。
アプリを使用して1日15分の英語学習を習慣化するような学びも効果的です。
英語の学習時間を十分に確保する
「話す」「聞く」の練習だけをすれば、英会話は上達するというわけではありません。
「話すために必要な知識を習得する」ことにも力を入れる必要があります。
日本語と同じで、英語も言葉である以上、単語やフレーズを知らないと話せません。
また、論理的に会話を組み立てるためには、文法の知識も必要になります。
最低でも、中学校レベルの語彙力と文法力を使いこなせないと、スムーズに英語で会話ができるとは言えません。
日本人の英語習得にかかる時間は3000時間ほどと言われています。
しかし、小学校〜大学までの授業時間を合わせても1000時間程度しかありません。
3000時間を確保するには、毎日コツコツやっていかないと到底達成しえない水準です。
戦略的に時間の使い方を考えないと難しいので、英語学習を習慣化して日常生活の一部にする工夫を取り入れてみるのも1つの手段です。
スキマ時間を有効活用して音声教材を解いたり、語彙力と文法力に関するドリルをこなしたりなど、ちょっとした時間でもできることはたくさんあります。
自分や子どもの生活を見直し、ちょっとしたスキマ時間を確保できないか、考えてみましょう。
早期にはじめる英語教育は
英会話上達に役立つ
英会話を上達させるには、相応の努力が必要です。
短期集中で身につけようと思うなら、良い英語学習環境で、1日にかなりの時間を英語学習に費やさないといけません。
子どもと親の体力面の負担も大きくなるので、できることなら「長期間でコツコツと」を前提に進めましょう。
そういった意味でも、早期英語教育が望ましいです。
そこで、早期英語教育のメリットについて解説します。
フォニックスで発音を習得できる
早期英語教育においてお手本になるのは「英語圏の子どもたちがやっている勉強法」です。
アメリカやイギリスなど、英語圏の子どもは、自分たちの言葉である英語を覚える際にフォニックスという学習法を用います。
これは、英語のスペリング(つづり)と発音の間に存在する法則を学ぶことで、英語の正しい発音の習得を目指す学習法です。
もちろん、日本人の子どもであっても、フォニックスをマスターすれば、初めて見る英単語を正しく発音できるようになる上に、耳で聞いた英単語を正しいつづりで書くこともできるようになります。
加えて、大人がフォニックスをマスターするのも効果的です。
実際にフォニックスで学習をする際は、正しく発音するための舌や唇の動きも練習するため、長年続けてきたローマ字読みやカタカナ読みも矯正できます。
多くの日本人が持っている「知識はあるけど、発音が苦手」というジレンマを解消することもできるのです。
英語耳と英語脳をつくれる
英会話を上達させるために、小さいころから英語耳と英語脳をつくるのも大切です。
日本人の多くが英会話を苦手とする理由の1つに「英語耳がない」ことが挙げられます。
英語耳とは、英語の音を聞き分ける能力のことです。
このような現象が起きる背景の1つに、言語によって用いられる音の周波数の違いがあります。
日本語と英語だけをとっても、周波数は全く違います。
人間の耳は普段使わない周波数の音を聞き分けにくいという特徴があります。
そのため、英語の音そのものが聞き取れないという事が起こってしまうのです。
ですが、普段なじみのない異なる周波数の音であっても、訓練を重ねることで聞き分けられるようになります。
英語耳は訓練を重ねれば作ることは可能です。
一方、英語脳とは、英語を英語のまま理解できる能力のことです。
この能力を磨くためには、まず英語の語順に順応し、日本語を介さないで理解するトレーニングを重ねるしかありません。
地道な練習で英語耳と英語脳はきちんと作れるので、あまり心配しないで子どもに取り組ませるようにしましょう。
ネイティブスピーカーと
対話できる
英会話の上達には、場数をこなすことが必要というだと前述しました。
そして、子どもが場数をこなすためには「ネイティブスピーカーと対話できる機会を作る」ことが有効です。
ただ、ネイティブスピーカーであれば、誰でも良いわけではありません。
英語を話すことはできても「英語を母国語としない人に英語を教える」という能力まで有しているとは限らないからです。
そこで効果的なのが、早期英語教育を行っているスクールのネイティブ講師と会話を重ねることです。
彼らは英会話スクールが定める研修を終えているので「どうすればスピーキング能力が伸ばせるか」を念頭においた指導を行ってくれます。
また、英会話スクールに在籍している日本語講師と会話練習を行うのも有効です。
立派な「話す機会」である以上、精力的に取り組むことで、着実に実力はアップします。
学習時間が増える
英会話の上達において「早いうちから取り組む」ことが重要です。
早期から始めることで総学習時間は明らかに増えます。
早期英語教育で5歳から週1回1時間程度(年40~50時間)の英会話レッスンを受けていれば、小学校3年生(9歳)の英語学習が始まる頃には160~200時間程度の勉強時間を積み重ねていることになります。
明らかに他の子どもたちよりも学習時間が多くなるので、実力もそれに比例しています。
また、大事なのはただ学習時間を積み重ねることではありません。
「正しい方法で学習した時間」が多いことが重要です。
正しい方法で学習を積み重ねていれば、他の子どもとは語彙力、文法力、リスニング、スピーキングなどあらゆる面で差がついています。
「善は急げ」という言葉からもわかるように、英会話の習得においても早く始めるに越したことはありません。
英会話の重要性についてはこちら