日本人の英語能力は世界的に見ても低いと言われています。
実際、学校で英語は必修授業だったのに、大人になると完全に忘れてしまい、海外の人と会話をするなんて緊張してとてもじゃないけど話せない。
なんて人は多いのではないでしょうか?
そこでせめて子供だけでもと、小さいうちから英語教育を始める親が多いと聞きます。
ですが、子供向け英語教室はとても多くの種類があり、大手の教室や、小さな町の教室、ネイティブ講師の所もあれば、日本人が教えている教室もあります。
正直、何を基準に選べば良いのかわかりにくいですよね?
実は、子供が英語学習をスムーズに始めるための英会話教室のチェックポイントがあります。
長年、英語教育について学習・研究してきた私が、おすすめするチェックポイントですので、参考になればと思います。
ここでは、
- 英語教室の選び方6つのポイント
- 体験入学でのチェックポイント
- 英会話教室に入った後に気をつけること
などを紹介します。
大人と違い、子供は繊細なので、体験レッスンは絶対に必要です。
この記事を読むことで、多くの種類がある英会話教室の中から、自分の子供に合った教室の体験レッスンを選ぶことができます。
子供に合った教室を見つける事ができれば、スムーズに英語学習に取り組めるでしょう。
目次
英語教室を選ぶときはネイティブ?バイリンガル?
英語教室と言っても、各教室によって特色があり、何をメインに教育して、どういったレベルを目指すかによって選び方はかわります。
英語を初めて習う子供にとって、未知の言葉である英語にまずは慣れなければなりません。
「うちの子、初めてだからいきなり外国人講師となんて・・・。」と思う親もいるかもしれませんが、やはりネイティブの外国人講師をおすすめします。
小さい子供の耳は特に適応能力が高く、すぐに慣れます。
日本語に慣れてしまった大人が聞き取りにくい発音でさえ、英語をシャワーのように浴びていると、自然と慣れ、英語耳が作られるのです。
子どもの英語教室の選び方6つのポイント
手当たり次第に体験レッスンに申し込むのは時間の無駄です。
事前調査はスマートフォンがあればできます。
ここでは、英語教室を数か所に絞り込むまでのステップを6つに分けて順に解説します。
英会話教室は通える範囲にあるか
通常、レッスンは週1回です。
悪天候でも、毎回無理なく送迎できるかどうかは大切です。
どんなに優良な教室でも、通える範囲にないなら存在しないのと同じです。
交通手段にかかわらず、片道20分以上かかるならあきらめたほうがいいでしょう。
また、教室の近くに買い物ができる場所があると便利です。
子どもがレッスンを受けている間、お母さんはそこで日用品などを買えるので、時間の有効利用ができます。
あるいは、オンライン英会話も検討してみましょう。
パソコンやタブレットさえあれば、自宅でできるので、移動に時間がかからず、子供がレッスンを受けている間は、家事や自分の時間にあてることもできます。
英会話教室の系統をチェック
子どもの英語教室を調べてみると、「英会話系」「塾系」「英語で習いごと系」の3つに分かれています。
これらの違いについて、解説します。
英会話系
一般的な英語教室で、ネイティブや日本人講師がゲームなどを通じて英語の基礎を教えてくれます。
小さい子どもの場合は音声中心の授業です。
読み書きや文法も年齢に応じて教えてくれます。
塾系
中学受験の塾が英語に特化したクラスを開講しているパターンです。
小学校の学習指導要領を意識しながら、中学校で習う英語を前倒しで教えているところが多いです。
単語学習や基本例文の暗唱を中心に据えて、英会話系とは差別化を図っています。
英語で習いごと系
数は少ないですが、英語で何かの習い事をする教室です。
例えば、ネイティブのインストラクターが体操を教えている教室などが該当します。
英語そのものの学習よりは、好きな習い事を通して英語に親しむことが目的です。
英語を本格的に学ぶのなら「英会話系」か「塾系」
「英会話系」は教える内容や学習方法の自由度が高いです。
その反面、授業計画から逸脱することもあるので、計画にのっとってレッスンが行われているか確認しましょう。
「塾系」は小学生に中学英語の一部を前倒しで教えることが基本です。
レッスン内容は親に理解しやすい反面、子どもが楽しいと感じるかどうかがポイントです。
小学生の間は本格的な英語の学習は必要ないと考えるお母さんもいると思います。
その場合、英語で習いごと系の教室も検討の価値ありです。
大手英会話教室or町の小さな英会話教室
英語を教える能力に資本金は関係ありません。
通えるエリアにあるならば、小さい英語教室でもまったく問題ありません。
一般的な傾向として、大手のレッスンはある程度マニュアル化されているので、違う町のスクールに通ったとしても授業内容やレベルはあまり変わりません。
また大手の教育系企業の看板を掲げた小規模英会話教室も、教材レベルは比較的高く教室ごとのレベルのバラつきは少ないです。
一方、町の小さい教室は講師(兼経営者)の実力=教室のレベルです。
小さい教室の場合は、どれくらいの期間運営されているか調べてみましょう。
長期間(少なくとも5年以上)地元の人たちに愛されている教室には選ばれる理由があるはずです。
英会話教室の月謝+諸費用はいくら?
大手英語教室の月謝は月々1万円ほどで、それとは別に教材費や諸費用がかかります。
小さな教室だと月謝の7千円くらいだけで済むところもあります。
英語教室は長期間で通い続けないと効果は表れません。
家計に負担をかけすぎないように、毎月の月謝と一時金(初期費用など)がどれくらい必要かチェックしましょう。
候補になりそうな英語教室の費用に関する疑問点をあらかじめまとめておくといいです。
英会話教室のクチコミの見るポイント
クチコミ情報の読み方は、飲食店のクチコミサイトの見方と似ています。
投稿数は人気の目安になります。
最高評価と最低評価の極端なクチコミは除外して、真ん中のクチコミを丁寧に読みましょう。
教室のホームページからはわからない情報は貴重です。
例えば、「子どもの学校終了時刻の変更に合わせて、クラスを変えてくれた」などの情報は利用者にしかわかりません。
小さな教室は講師がほとんど一人で教えているので「講師の評価」はそのまま「教室の評価」となります。
彼らは異動もなければ、辞めることもほとんどありません。
反対に大手英語教室で「〇〇先生は教え方がうまい」と書いてあっても、その先生があなたの子どもを教えてくれるとは限りません。
大手英語教室の場合は、先生に関する情報よりも授業内容を参考にしましょう。
ここまでが事前調査の手順です。
すき間時間にスマートフォンで検索すれば、数日でいくつかの英語教室に絞れます。
子どもの予定を確認しながら、体験レッスンの申し込みをしてみましょう。
もし周囲に英語教室が見つからない場合は、無理に遠方の教室を探しても挫折するだけです。
「オンライン英語教室などを利用する」という発想に切り替えましょう。
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「幼い頃から子供に英語を習わせたい」 「子供に少しでも役立つスキルを身に付けさせたい」 「将来英語で苦労してほしくない」 「習い事の一つもさせないなんて…と両親に言われた」 ...
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長期的に通えそうか
言葉はコミュニケーションのツールの1つですので、実際に使わないと意味がありません。
話せるようになるには、口の筋肉を鍛える必要がありますし、時間がかかります。
子供は頭も柔らかく、スポンジのようにすぐに吸収するかわりに、忘れることも早いのです。
そのため、学習は短期ではなく、出来るだけ長期のスパンで考えてください。
そのためには、なるべく自宅から、ストレスがなく通える距離で、長く続けられる教室を選んでいただきたいと思います。
英会話教室の体験レッスンでの
チェックポイント
候補となる英語教室を絞り込めたら、次は体験レッスンの予約をしましょう。
車での送迎なら駐車場の状況を確認します。
教室の第一印象も大切です。
明らかに清掃が行き届いていない教室は、考え直したほうがいいかもしれません。
ハロウィーンなど季節ごとの飾りで、子どもが楽しめる雰囲気づくりをしているかもチェックしておきましょう。
楽しいと感じなければ、子どもは絶対に夢中になりません。
強制で英語を学習するわけではないので、子どもが楽しいと感じるかどうかはとても大切な要素です。
特に小さいお子さんは、初めての場所で泣き出すこともあります。
そのときの対応もチェックするといいでしょう。
根気よくなだめて、レッスンに参加させようと努力してくれる先生なら好印象です。
では、肝心の体験レッスンですが、英語教育に詳しくなくても良し悪しは判断できます。
判断の基準は、「次の8項目をどれだけ網羅しているか」です。
この8項目は「子どもが最初に身につけるべき項目」です。
(難易度が易しい順に並べてあります)
- アルファベットを読めて書ける
- 英語らしい発音を身につける
- さまざまな人の英語に触れる
- フォニックス(つづりと音のルール)の基本を身につける
- 決まり文句を覚える
- 基本の名詞・形容詞を読めて意味がわかる
- 前置詞(on, in, under など)の使い分けができる
- 命令文を聞いてその通りに行動できる
良いレッスンは、一回のレッスンの中でこれらの項目を複数カバーしています。
子どもの集中力を保つために、短いサイクルで回す工夫もしてあります。
例えば、良いレッスンの例は以下のような流れで行われます。
最初の挨拶は先生の「How’s the weather today?」(今日の天気は何?)から始まり、生徒は「It’s sunny!」(晴れです)と答えます。
決まり文句の学習です。
アルファベットソングを歌い、「A(エイ) ア,ア,ア, apple!」で口頭練習をします。
これはアルファベットの学習とフォニックスの基本を目的にしています。
英語の口の動きを学習したところで、ピクチャーカードを見せながら“big”“small”などの基本単語を覚えます。
英語らしい発音の指導と基本単語の学習です。
動詞の“walk”(歩く)を歩きながら学習。
続いて“Walk around!”と先生の命令文に合わせて、教室内を歩き回るアクティビティへと発展させます。
命令文の学習です。
言葉と動作を結びつけて学習する代表的な教授法のひとつです。
このように、一回のレッスンで、上記の項目が複数扱われていることが重要です。
私が英語学習を研究していて教わったのは、「授業で扱わなければ、生徒は学ばない」という原則でした。
例えば、writing(書く)技能を伸ばしたければ、授業で書かせないと生徒は学ぶ機会がありません。
たった一回の体験レッスンですべてを判断できません。
ですが、基礎的な項目のうち少なくとも半分以上を扱っていなければ、授業内容に疑問符がつきます。
ダメな授業はテンポが悪く、一つか二つの項目をダラダラと繰り返しているだけです。
また、レッスン後は費用の詳細を確認しましょう。
月謝と初期費用、そして教材費や設備費などの費用を細かくチェックします。
こちらの気になる質問に誠実に答えてくれるかも肝心です。
契約する前に疑問点はすべて解消しておきましょう。
そして、もっとも大切なのが、子供がレッスンを受けてみて「楽しい!またやりたい!」と思ってくれる教室かどうかです。
ここまでくれば満足度の高い教室を選ぶのは、それほど難しくありません。
限られた中から100点満点の教室を探すのは難しいので、ある程度の妥協は必要です。
ですが、今回紹介した手順で教室選びをすすめていけば、少なくともダメな教室を選ぶことはありません。
質の高い教室選ぶには?
次に教室の質ですが、ネイティブ講師をおすすめすると前述しました。
ただ、中にはネイティブだけど英語を教えた経験は全くなく、日本語が話せないけど日本で仕事を探していて、英語教師の仕事に就いたという講師がたくさんいます。
そのような講師とただ英会話を楽しんでいても、ある程度以上の英語レベルからは伸びなくなります。
そこで教師の質ではなく、英語教室自体がきちんとした教育法を持っているかということが大事になってきます。
語学は【読む】【書く】【聞く】【話す】全ての行動を行って身につきます。
小さい子供には、まずは英語を聞かせ続けて慣らすことから始めますが、ある程度の年齢になると、読み書きが必要になってきます。
小さい子供が日本語を学んでいく過程と同じです。
初めは話しかけて、聞く能力をつけていき、話す能力をつけ、読み書きで定着させるのです。
もしも、英語教室が独自の教育法を持っていて、他の教室にはない勉強方法を実施しているのであれば、一度見学してみてください。
クラス分けは年齢別?レベル別?
英語能力を身に付けるには、年齢も関係してきます。
CMなどで幼稚園児が、大人の受ける英語検定で上の級を取得したということを目にしますが、なかなか現実には難しいものです。
他の勉強と同じで、子供の学習能力は年齢を重ねるごとに上がってきます。
日本語を理解するのと同じで、幼稚園児よりも小学生のほうが一般に英語を理解するという能力は高いです。
特に文章を読むということに関しては、年齢を重ねた方が書いてある内容を理解しやすくなります。
年齢別とレベル別どちらでクラス分けされている英語教室のほうが良いかというと、どちらも良いです。
子供の年齢とレベルに合った英語教育を提供してくれる教室を探しましょう。
他の親も見てみよう
英語を子供に習わせる理由として、「将来のために何となく英語を習わせてみた」という親も多いと思いますが、学習に一生懸命な親が通わせている子供の英語教室は、質も高いです。
例えば、子供と家で一緒に勉強をしている親からは、英語学習のヒントがもらえます。
たとえ英語ができなくても、英語教室のネイティブ講師と一生懸命英語で話そうと努力する親を、何度も見たことがあります。
このような親は子供にも刺激になりますし、そういった家の子供はよく学習しているので、一緒のクラスになれば刺激されて自分の子供も伸びます。
このようにお互い刺激しあうことも英語を伸ばすコツです。
おすすめの教室は?
お互い刺激し合える点でいうと、おすすめしたい英語クラスは、個人よりもグループレッスンです。
グループで学ぶことで、お互いに刺激しあい、レベルが向上しやすくなります。
気を付けてほしい点が、【日本語を話していないか】ということです。
大人もそうですが、英語教室に日本人がたくさんいると、つい日本語が出てしまうということがあります。
ですが、英語のレベルを向上させたければ、日本語禁止と強く言ってくれるレッスンの方がいいです。
さらに、自分より少しレベルの高い生徒がいるクラスがおすすめです。
英語は、まずはマネすることからです。
会話でも、勉強の仕方でも、上手な人のマネをすることが大切です。
赤ちゃんが言葉を話し出すようになるのと同じで、人の話し方をマネして、自分の会話にしてしまうのです。
また、グループレッスンだと一緒に英語をする友達が出来るので、誰かと一緒にすることで嫌いになる確率も低くなります。
そこで、私がおすすめする英語教室は、ペッピーキッズクラブです。
グループレッスンで、実力・年齢に応じてクラス分けをしてくれます。
ですので、より英語のレベルアップが期待できます。
英会話教室通学後に気をつけること
英語教室に子どもの英語教育を丸投げしていては、なかなかいい結果は得られません。
まずは、子どもの英語教育に関心を持ちましょう。
とはいえ、お母さんが英語をガミガミ教える必要はありません。
親が関心を持って見ているサインを子どもが感じられるかがポイントです。
毎回出される宿題は、休日にお父さんと一緒に取り組んでもいいかもしれません。
たまにお父さんが英語を間違えることもあります。
「お父さんよりできた!」と子どもは喜ぶので「すごいね!」とほめてあげればいいのです。
子どもは飽きやすいので、20分くらいで終了するのがコツです。
このように、夫婦がお互いに子どもをサポートするのは自然なことです。
夫婦の会話で子どもの英語に関する話題になるのは良い傾向です。
ただ、英語教室や宿題だけでは英語に触れる時間は短すぎます。
ですので、宿題以外にも家庭で英語に触れる機会を作るようにしましょう。
例えば、英語絵本の読み聞かせは、家庭でも英語を自然に取り入れられておすすめです。
また、車に乗ったら英語のCDやDVDを再生して親子で歌うだけでも立派な勉強です。
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どちらも、幼児期から始められる簡単な英語です。
英語の苦手な両親でも、一緒に取り組める内容になっています。
英語学習は毎日の積み重ねが大切です。
教室に通い始めて1年くらい経過したら、成果を確認してみましょう。
幼児であれば「英検Jr.(子ども向けの英検)」、小学生なら「英検」を半年ごとに受けてその推移を見ていけば成長を数字で確認できます。
あまり進歩がなければ、英語教室の内容を再チェックして教室は適切かどうか判断する必要があります。
思い切って別の教室に変えることも検討しましょう。
まとめ
それでは、この記事の大事なことをまとめていきます。
- 英語耳を作るならネイティブの方がいい
英会話教室の選び方
- 通える範囲にあるか
- 毎月の費用はいくらかかるか
- 教室の評価は星2〜4などの真ん中の評価を確認する
- 長期的に通えそうか
英会話体験に行った時にチェックすること
- 先生が熱心か
- レッスン内容は適切か
レッスン後は
- 自宅でも英語学習を続ける
- 英語ができたら子供をほめる
これらのチェックポイントに気をつけることで、より良い教室に出会えます。
そして、お子さんが長く楽しく続けられる教室を探してあげてください。
最終的には子供のやる気と根気が必要になりますので、我が子に合った教室を見つけてあげましょう。
また、私はオンライン教室も選択肢の1つに入れて良いと思っています。
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